事例紹介一覧 / 多様な働き方に対応しながらも、IPOに耐えうる独自の勤怠管理フローを構築(アララ株式会社様)

多様な働き方に対応しながらも、IPOに耐えうる独自の勤怠管理フローを構築(アララ株式会社様)

  • 法令遵守
  • 在宅勤務
  • 既存ツール併用
  • IT・インターネット
  • IPO
2021-04-15

アララ株式会社

従業員数:約90名

事業概要:
【キャッシュレスサービス事業】
電子マネー管理、ポイント管理、会員管理、メール配信等を含む統合型販促パッケージ「point+plus」、及びスマートフォン向けアプリ「クルクル QR コードリーダー」及びQRコード作成サイト「クルクル マネージャー」の開発・提供

【メッセージングサービス事業】
高速メール配信サービス「arara メッセージングソリューション」の開発・提供

【データセキュリティサービス事業】
個人情報検出・管理ソリューション「P-Pointerシリーズ」の開発・提供

【その他の事業(ARサービス)】
Instagram及びFacebookで使用可能なARカメラエフェクト、ARプラットフォームアプリ「ARAPPLI」、及びAR施策に関わる企画・開発・提供

様々な働き方を支援する社風で、常に新しい働き方をアップデートしていらっしゃるアララ株式会社様。様々な働き方に対応する勤怠管理のためにラクローを導入した経緯やその勤怠管理方法について人事総務部部長の久野様と情報システム部部長の杉江様にお聞きしました。

ーー最初に会社と事業の紹介をお願いします。

久野様:2006年設立のBtoBtoCのサービスを中心に行っているSaaS企業です。

現在はキャッシュレスサービス、メッセージングサービス事業を中心としていて、リカーリングビジネスで安定した収益基盤を築いています。特にキャッシュレス事業は、成長事業と位置付けており、個人店舗から大規模量販店までカバーする様々な機能を設けた新サービスの開発に取り組んでいます。ほかにも、ブロックチェーン技術に関する研究開発なども進めています。

ーーリカーリングビジネスとは具体的にはどういったものですか?

久野様:リカーリングビジネスとは、継続的にお客様にご利用いただくことで安定した収益をあげるビジネスモデルです。例えば、当社で扱うキャッシュレスサービス事業では、自社専用の電子マネーを発行したいスーパー様やドラックストア様などにご導入いただいています。消費者がその電子マネーを利用することで、決済額に応じた手数料を当社が受け取る仕組みとなっています。

店舗を運営する企業にとっては、プリペイド式の電子マネーのため、事前に現金を受け取ることができ、それを原資にプロモーションを実施できます。また消費者にとってはより多くの還元を受けることができます。

お取引先企業、消費者、双方にメリットを感じていただけることから、継続的にご利用いただいています。

ーーブロックチェーンと御社の事業の関係について詳しく教えて下さい。

久野様:ブロックチェーンに関しては実証実験の段階です。社内でブロックチェーン技術を活用した職場コミュケーション活性ツールとして「アララコイン」を導入しています。

「アララコイン」には対価性をもたせており、社員食堂で利用できます。業務や普段のやり取りでの感謝の気持ちを表す手段として、「アララコイン」を贈り合っています。対外的には、組織内でのコミュニケーション活性を目的に大阪商工会議所などで実証実験に取り組んでいます。

ーーピアボーナスみたいな感じですね!

柔軟な働き方を支援するために在宅勤務を導入

ーー社員の皆様はどのような働き方をしているのか教えて下さい。

久野様:以前は基本オフィスへ出社するスタイルを取っていましたが、もともと柔軟な働き方を支援していこうというベースがあったので2020年の1月に育児と介護を前提として在宅勤務を導入していました。

その後、すぐにコロナ禍に突入したため、社員の安全面を考え、順次対応できる部門から在宅勤務へと切り替えていきました。結果として、順調に稼働することが分かったことと、当初から将来的な働き方として想定していたこともあり、2020年9月から正式に在宅勤務を規程化し、今に至ります。現在は、業務上の理由で出勤が必要とされる場合など部門や個人の状況に応じて、出社/在宅を選択し、柔軟に活用しています。

ーーなるほど、在宅勤務に関するルールなどは決めていないんですか?

久野様:全体として決めているルールはなく、業務に合わせて出社日を決めたり、始業終業・休憩時をSlackで適時共有するなど、各部門ごとに業務を遂行しやすいやり方で対応しています。

ーー具体的にはどんな労働時間制度を活用していますか?

久野様:フルフレックス制と裁量労働制の2つを活用しています。フルフレックス制でもオフィス出社していた頃は、大体10時から19時に働いている人が多く、セミナー参加やプライベートの用事など個人が予定にあわせて都度利用する形で活用していました。現在は、在宅勤務中の昼休みの延長や中抜けなど、使い方のバリエーションが広がっています。

ーー在宅勤務かつフルフレックスだと、社員同士のコミュニケーションがスムーズに取れないような印象がありますが、アララ様ではいかがでしょうか。

久野様:各社員のスケジュールはGoogleカレンダーとSlackで確認をすることができるので、それを見ながらお互いが声を掛け合っています。呼びかけに対して対応できない時間帯は休憩時間が挟まるお昼時が多いですが、フルフレックス制や裁量労働制で勤務している以上、ある程度想定して働いていますので大きな問題はないですね。

夜間だと19時で大体の社員が業務を終了するのでそれ以降の連絡に対しては翌日の返答で大丈夫という前提で連絡をするなど、社員間での共通の認識があり成り立っています。

当初導入していたツールではMacのログが取得できなかった

ーーラクローを導入する前に持っていた労働時間面の課題、あるいはラクローに興味を持ったきっかけなどを教えて下さい。

杉江様:社員の様々な働き方を支援していく中で、在宅勤務は情報漏洩やセキュリティの管理、労働時間の管理などの問題により実現が難しかったところがありました。

在宅勤務解禁に対応するためには客観的な指標を集める必要があり、解決策として社内ですでに導入していたActiveDirectoryを使用し、PCログを記録する方針になりました。

もともと当社では他社の勤怠システムを利用していましたが、上場にあたりその記録が客観的に見て本当に正しいのかと問題視されている時期もあり、そこでPCログログを記録するための勤怠システムとしてActiveDirectoryのログを利用していたという経緯がありました。

ーーラクローを導入する前からPCログを記録していたのですね!なぜラクローが必要になったのでしょうか?

杉江様:ActiveDirectoryでログを記録していくうちに、当社に半数近くいるMac利用者のログがきちんと記録がされないことや社内ローカル用に作成したActiveDirectoryだと在宅勤務時のログを記録する事ができないなどの問題点が出てきたため、ラクローに移行することとなりました。

ーー上場の過程で顧問の社労士さんや証券会社さんに客観的な指標を取るように勧められてラクローを利用してくださる会社さんが多いですが、ActiveDirectoryでPCログを記録し始めたのはいつ頃ですか?

久野様:ActiveDirectoryを導入したのは2017年あたりですが、既存の勤怠ツールと併用し始めたのは2019年辺りからです。きっかけは上場に向けて準備をしている過程であったこと、また法改正が大きな要因でした。

2つの勤怠システムを使い、客観的な記録を収集する

ーー現在も勤怠管理のためにラクローとは別のツールを利用している形でしょうか?

久野様:現在も他社の勤怠管理ツールは使用していて、全社員に出退勤時の打刻をお願いしています。月末の勤怠時間FIXのタイミングで他社の勤怠管理ツールの帳票出力を使い、データをラクローに取り込んでいます。

他社のツールで打刻したデータとラクローで記録したPCログ、2つの記録のズレを確認しています。そしてズレがある場合には各部門長、該当社員に原因を確認します。

ーーなるほど、月末の勤務時間をFIXするタイミングというのは翌月の月初になるということですか?

久野様:はい。翌月月初に勤怠を確定をさせてから、労働時間に基づいての給料計算に入りますが、そちらと並行して締めた勤務時間とラクローの客観的記録の突き合せを月中までに終わらせます。データの差異があった人には月中に部門長経由で乖離の理由を確認をし、必要に応じて勤怠の修正を行い、翌月の給与を正しい形で払い直す体制をとっています。

客観的記録を確認した後、差異の理由の回答を待っていると給与計算が間に合わなくなってしまうので、並行して作業を行っています。

ーーところで、ラクロー自体も勤怠管理ツールとして1つでお使いいただけるシステムなのですがなぜ併用しているのですか?

久野様:もともと既存の勤怠管理ツールを長く使用していて、経費精算や工数管理のフローもそちらにあります。当社がラクローに求めていたものは客観的な指標としてのログだったので、まずその部分で導入をする形で使おうと考えました。ただ、今後は状況にあわせて運用方法を見直していくこともあるかと考えています。

ーー経費精算も他社の勤怠管理ツールでやられているんですね。様々な機能があるので、2本使いをされている理由が分かりました。

久野様:そうですね。既存の勤怠管理ツールの利用用途が勤怠管理機能だけではなく、工数管理など一部の機能が既存の勤怠ツールに残っているため、代替がないと1つに絞るのはなかなか難しいのが現状です。

抱えていた課題の解決と導入時のハードルの低さが決め手

ーーActiveDirectoryに代わるシステムとしてとしてラクローに興味を持ってくださったかと思うのですが、実際に操作してみた際の印象を教えて下さい。

杉江様:パソコンでラクローのアプリをインストールするだけなので非常に簡単で、各社員に作業をしてもらいやすかったところが良かったです。また管理者向け機能が割と直感的に操作することができる印象でした。ただ設定変更機能は管理者側から全部できるようにした方がトラブルが起きた時に対処しやすいと感じました。

ーー実際に稼働するまでのフローや問題点、稼働までの期間を時系列で教えて下さい。

杉江様:まず初めに情報システム部門の3名分のみをインストールして既存の勤怠管理ツールの過去勤怠を取り込み、データを比較する方法を1週間ほど試してみました。数カ月分確認をしたところ、ほぼズレが見られなかったので正確だと判断しました。

その後はズレが生じた場合は部門長へ原因解明を依頼するなど全体のフローを、情報システム部門と人事部門で1週間ほどで決めました。2020年10月をトライアル期間にし、11月から本番で導入することになりました。Windowsアップデートの問題で多少問題は発生しましたがそこを除けば、ほぼ導入の手間はかかりませんでした。

ーー今の流れをお聞きすると情報システム部門と人事部門がスムーズに導入することができた感じですね!

久野様:ラクロー導入前までActiveDirectoryで同じことを行っていたので、いかにその流れをスムーズにリプレースできるのかという観点も重要でした。その結果ほとんど違和感なくリプレースできるところばかりだったので、今思うと業務のフローは予め固まっていた状態でしたね。

ーーではラクローの導入を決定したポイントを教えてほしいです。

久野様:すでにActiveDirectoryを使用したログの収集を行っている中、今までの運用にマッチしたログを収集できるのかが大きな問題だったのですが、ラクローのシステムだと確実に収集することができました。

そして導入前に抱えていた課題として、在宅勤務の場合のPCのログの収集、WindowsとMac両方で使用できる必要があるという課題がありました。特にログ情報に関してはより詳細に取れるようになり、抱えていた課題の解決以上のことが可能であったのと、導入時のハードルの低さが導入の決め手となりました。

柔軟な働き方を実現した今、社内交流と人材育成に力を注いでいく

ーー今取り組まれている人事・労務面での取り組み、今後力を注ぎたいこと等ありますか?

久野様杉江様:在宅勤務含め働き方はかなり柔軟に対応できるようになったので、働き方の整備は一段落つきました。今後は在宅勤務の中でのコミュニケーションのあり方や、イベントや部活動制度をなど社内の交流をすすめる策をアップデートをしていかなくてはならないと思っています。

そして上場を終え、今後は市場からの期待も高まる中、会社として一層飛躍できるよう、社員が自主的にスキルアップに取り組めるような研修など自己研鑽の場を積極的に設けていきたいと考えています。

ーー本日はお時間いただきありがとうございました。今後ともよろしくお願いします。